2024年早春企画　てまりのハレとケ

「てまり」は、1000年以上前から愛され、母から子へ、その孫へと伝承されながら今日まで全国各地で作り続けられてきました。

時代を超えて人々の心を豊かにし、ときには玩具として、ときにはお姫様への献上品として、ときには結納品として、お土産として、贈り物として…。
先代から受け継がれてきた技術ばかりではなく、産地の風土や作り手の人生で養われた感性が取り入れられ、さまざまな人の手によって今日も新たな作品がつくりあげられています。

はれてまり工房は、そんなてまりの作り手たちの”言葉”を届けることを大切にしています。

何を好んで慈しみ、何を生活のそばに置くか。それらを自ら選択することは、物が溢れる現代に生きる私たちの特権であり、必要な行動であり、豊かさです。
てまりには、ひとつひとつ丁寧に施された手の名残や、誰かのしあわせを願おうとする祈りのようなやさしさがあります。
そして、それらにまつわる作り手の物語は異なる感性や地域の風土に繋がり、まさしく今日も一針一針、後世に伝わる文化がつくりあげられ続けていることを感じられます。

今回、ホテル雅叙園東京で＜ハレ＞の企画として「はれてまり工房in百段階段」を開催すると同時に、はれてまり工房では＜ケ＞の企画として「全国てまり作り手展」を開催します。

全国各地のてまりの作り手の言葉を拾い集めながら、未来に連れていきたい愛おしい「てまり」の魅力に迫ります。